夏が終わりを迎えはじめるこの時期、学園では様々な虫の声が聞こえると思います。

9月は、虫たちが次の季節に向けて子孫を残すための繁殖活動にいそしむため、活発になる時期です。外を歩けば、たくさんの虫たちに出会えると思います。

さてそんな中で、皆さんは、「祈りの虫」「拝み虫」と呼ばれる虫をご存じでしょうか

ちょうど八月の終わりから九月にかけて、学園でもよく見られる虫です。

それは、蟷螂(カマキリ)です。

学園でも冬、初春のころから、カマキリの卵が見られてましたね、

学園では、体の大きいオオカマキリ、おなかが太いハラビロカマキリ、ハラビロカマキリより少し大きくて胸が赤い外来種のムネアカハラビロカマキリ、小さなサイズで、鎌の内側に白黒の模様のあるコカマキリなどがいます。

僕は在学中三年間を通して毎年部屋で飼っていました。同室の方には迷惑をかけたと思います。僕はカマキリがとても好きです。造形が完成していると思います。獲物を捉えるのに特化した手、鎌はミズカマキリやカマバエなど他の科の虫も共通の特徴を持つという収斂進化の先にあるような物で、素早く獲物を捕まえる様はとてもかっこよく見えます。

また、カマキリはきれい好きと評されるほど、よく鎌を口で掃除したり、複眼を両手の鎌の側面でこすったりするなどの行動が見られます。かわいいですね。

さて、カマキリの名前は、日本では“鎌のついているキリギリス”として、カマキリとなったそうです

また、漢字では蟷螂と書きますが、これは中国の歴史書が由来で、国の君主の車の前にカマキリが立ちふさがったことから、「当たり屋」という意味で付けられたそうです

少し話がそれてしまいましたが、冒頭の話に戻ります。

カマキリは英語で“praying mantis”と呼ばれます。

pray は英語讃美歌などでよく登場する単語で、「祈る」という動詞ですね。

mantis は古代ギリシャ語の「予言者」を表す言葉から来ているそうです。

つまり、“祈りを捧げる予言者” というところが由来となっている虫です。

それは、カマキリが獲物を待つ様子から付けられました。

獲物を待つカマキリは、草などに擬態し、両手の鎌をそろえてジッと待ちます。

その様子が、祈りを捧げているように見えたことから、そう呼ばれるようになりました。

とても面白いなと思います。

このカマキリの名前の由来について調べ、考えているうちに、またその獲物を待つカマキリの様子を観察しているうちに、こじつけかもしれませんが、その様子にどこか祈りの本質のようなものがあるのではないかと思うのです。

それは、静かにジッと待つ姿勢。

忍耐強く、来るべき時が来るのを待ち続ける。時が来たときにすぐに動けるように。

神がなされる最良の時を忍耐して待つ。

今すぐに、を求めてしまいがちな近頃の自分と

自ら狩りには行かずに、じっと祈り、待ち続けるカマキリ

与えられたチャンスから目をそらさずに、待ち続ける様子を見て、少し祈りについて、問い直すきっかけをもらいました。

〈2026年9月6日 日曜礼拝 感話より 〉